遺言を残す人は年々増加しています

                        

遺言を残す人が増えている背景としては、家を継ぐ長男がすべてを相続するという以前の家督相続の制度から、相続人が均等に相続する制度へと変わったことにより、相続をめぐる争いも年々増加し、その激しさも熾烈なものへとなっている昨今の現状があります。

       

これまで、何十年と仲良く過ごしてきた兄弟や親族が、ひとつの相続をきっかけに憎みあい、仲たがいをしてしまう悲劇はできるだけ避けたいものです。

        

しかし、反面、きちんと遺言を残せば、このような悲劇を防止することが出来るということが、徐々に世間一般に広がり、遺言やエンディングノートなどに関心を持たれる方が非常に多くなってきました。

      

遺言の中でも代表的な「公正証書遺言」の年間作成件数を見てみると、20年前の平成元年がほぼ3万件だったのに対し、平成9年は5万件、平成13年は6万件、そして平成19年には7万件を超えています。平成20年はいよいよ8万件を超える勢いです。

        

欧米社会では、遺言を残すことは、古くから当たり前の風習になっていますが、日本の社会も、遅らばせながら、ようやく、遺言の時代を迎えようとしています。